全国をまわる農文協職員が集めた元気な活動の数々をご紹介します。「ゆるがぬくらし」「ゆるがぬ地域」づくりに取り組む全国各地の耳寄りな情報です。

JAオホーツク網走青年部・部会長の森竜太さんに青年部が取り組む農作業事故防止の活動についてお聞きしました。2019年、集会で部員の1人が「家族で働く農業で事故が起こるということは、大切な家族が被害者・加害者になる可能性がある」と言ったのを機に、「当たり前の毎日を守るために」と活動を始めたそうです。
昨年は部内で安全係を決め、事故を起こした青年部員の聞き取り調査をしました。農研機構システム安全工学研究領域のグループ長の助言を参考に質問シートを作成。安全係5人で1時間、事故発生時の天気や体調、作業内容などをこと細かく聞きました。
事故が起きた日は初夏の天気がいい「防除日和」。ダイズの防除のため、牽引スプレーヤに折りたたみ式のハシゴをかけ、タンクに登り作業をしていた。作業が終わって地上に下り、ハシゴを片付けようとした際に、それが頭部に倒れてきた―。5針縫う傷を負ったそうです。
彼は6年前に同様の事故を起こしており、さらに先代も同様の事故に遭っていました。
「農業は天気に左右されるから、焦ってしまうのはよくわかりますが、事故が起きたら作業は止まってしまう。危険を共有することが大切です」と森さん。
農作業安全ステッカーもつくり、管内の423戸に配布。蛍光ピンク・黄色で目立つ配色に、注意力を上げてほしいと指差し確認のマークをつけました。
(農文協 川島 凜)