このコーナーは、「ゆるがぬ暮らし」「ゆるがぬ地域」づくりに取り組む、全国各地の耳寄りな情報です。webではその中のむら・まち元気便から“ちょっとだけ”公開します。

“もったいない”スペースを
有効活用「軒先.com」

編集部


東京都目黒区自由が丘のスペース。
駅も近く、人通りも多い場所だが、1日の
利用料金は平日5300円、休日7800円だ
東京から

「一度でいいから、自分でつくった野菜を自分で売ってみたい」。そんな夢をかなえてくれるサービスが話題になっています。駐車場の一角や店舗の定休日など、賃貸の対象にならなかった空きスペースを時間・日・週単位などの短期で、しかもお手頃価格でレンタルできる仕組みです。

 仕掛けているのは軒先株式会社(西浦明子代表)が運営するサイト「軒先.com」。スペースを利用したい人は全国3000カ所の空きスペースから、目的に合った場所を探し、インターネットから会員登録をして申し込むだけ。誰でも利用することができます。スペースの活用方法は移動販売車や作品展示、野菜の直売、パーティなどアイデア次第。貸すほうも使用していないスペースで小遣い稼ぎができる嬉しい仕組みです。

 2008年から始めて、現在の会員数は全国で約2000社。今のところ企業の利用が多いですが、最近は個人での申し込みも増えています。「つくった野菜を都会で販売してみたい」「趣味でつくった作品を展示してみたい」そんな方にはぴったり。安いところならば1日5000円程度です。

 実際に利用している人からも「敷金礼金など1日の利用料以外の経費が発生しないので気軽に使える」「出店場所探しに時間を使う必要がない」など好評。

 西浦社長自身がお店をつくろうとしたときに、都会の賃貸料の高さと手続きの煩雑さに驚いたことから始まったこの取り組み。まずは気軽な気持ちで「1日店長」になってみませんか。

軒先.com(軒先ドットコム)
http://www.nokisaki.com/

ブルーベリーの実が
そのまんま入ってるたい焼き

編集部


写真=高木あつ子
山梨から

 山梨県道志村で薪を販売する「きこり」では、薪だけでなくたい焼きも販売しています。普通のあんこのたい焼きもありますが、おすすめはブルーベリーたい焼き(1匹120円)。ジャムではなくブルーベリーの実をそのまま使っているのが特徴です。サクサクの皮に挟まれたカスタードクリームと、ごろっと入ったブルーベリー。その珍しさとおいしさで、2011年夏の販売開始からキャンパーや観光客に大人気。多い日は70~80匹売れる日もあるんだとか。

 店を切り盛りする山口育恵さん曰く「ポイントは冷凍したブルーベリーを使うことかな。生のまま使うと、食感が残りにくいし味も落ちる。冷凍したものなら食感も味もそのまんま」とのこと。

 原料のブルーベリーは自家栽培。お父さんの公徳さんが植えた100本ほどの木を今は育恵さんが管理しています。たい焼き屋を始めたのもお父さんの好物だからなんだとか。仲良し父娘のおいしいブルーベリーたい焼き。道志村に立ち寄った際はぜひご賞味ください(本誌P15、P66の記事も合わせてご覧ください)。

段ボールで
「絵本の里」を全国へ

安藤啓太


北海道から

「絵本の里」として町づくりに取り組む北海道剣淵町の若手農家・高橋朋一さんに聞いた、段ボール箱に町のPRをしてもらう話です。

 高橋さんは仲間とつくった野菜を軽トラにのせて販売する「軽トラマルシェ」の活動をしていますが、野菜を直接消費者へ発送するときには農協の段ボールが使えません。そこでオリジナルの段ボールをつくりました。役場に相談すると、国の予算を活用して町も協力してくれることに。町の振興センターの女性職員が原画を描いた段ボールは、町内の施設であるアルパカ牧場や道の駅「剣淵絵本の館」などが白でシルエット風に印刷されているおしゃれなデザイン。絵本の里らしく子どもたちに塗り絵として使ってほしいという思いが込められています。

 2011年6月から農協に販売を委託し、1箱84円で売り出したところ、1年で約1000箱を売り上げました。主に農家が農産物の発送用に使いますが、親戚に荷物を送るために購入する町民の方もいるらしく、剣淵町の顔として全国に届いています。

 儲けるための事業ではありませんが、町も農協も一体となって若手農家の活動を応援しています。

剣淵町役場商工観光室 電話0165-34-2121

うご農協の人気広報誌
「もへだより」

編集部


秋田から

 美少女パッケージ米を販売していることで有名なうご農協。2012年4月からリニューアルした広報が組合員の間で話題になっています。A3サイズ1枚の新聞形式で名前は「もへだより」。

 紙面に目を通してみると内容は真面目ですが「安良町にUFO現る」という見出しや「接客しながらつまみ食いの欲求に耐える佐藤係長」という写真のキャプション、そして人気コラム「もへこき人語」には正面に座る女子職員について「肌が繊細だからといって性格までがそうかと言えば、決してイコールではない」など。組合員だからこその面白い話や職員の裏話が随所に書かれています。そんな記事のおかげかリニューアル前より反響は大きくなったとのこと。

「もへ」というのは秋田県の方言で「その場の空気が楽しい方向になりつつあるときに、さらに盛り上げようとする行動、もしくはその心意気」という意味。広報担当の安藤さんは「もへに始まりもへに終わる」親しみやすい広報を目指しているそうです。読んでもらってこそ、意味ある広報。まだまだ工夫がありそうですね。ちなみにUFOとは「うごフラワーオムニバス」(若手花農家のグループ)の略だそうです。

うご農業協同組合 電話0183-62-1120

農業生産法人の一部門に
冬でもできるパークゴルフ場

岩越敬博


北海道から

 南幌町の「㈲ほなみ」は構成員31名、米麦を中心にマメ類、テンサイや野菜を生産し、農作業受託も行なう農業生産法人です。

 ほなみでは、11月末から3月末にかけてパークゴルフ場を運営しています。発端は地域のお年寄りから、冬もパークゴルフがやりたい、という声が上がったことから。当時は屋内パークゴルフ場が近くになかったのです。いっそのこと自分たちでつくってしまおうと、2004年、U字型ハウスのパークゴルフコースが完成しました。

 18ホール幅8m全長500m、山あり谷ありのコースには、天然芝を敷いています。北海道のお年寄りの何よりの楽しみであるパークゴルフが冬でもできる、しかも、屋内ゴルフ場なのに天然芝で足の感触がいいと、とても人気があるそうです。料金は1日1300円。札幌近郊や遠くは留萌市からもお客さんが来ます。

 ほなみでは、ゴルフ場の利用客に米や大豆・小豆、軟白長ネギ、シイタケなどを販売。冬場の収入確保と消費者交流、顧客開発を兼ねた、一石三鳥の作戦といえます。

(有)ほなみ 電話011-378-1471

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