第2回 地域力フォーラム
持続する価値観と文化のために
——自給の力、場所の力、農の力
「現代社会において、私たちが自然とともにある持続をどうつくっていくか。持続する価値観とは何か、持続する文化とは何か。そういうことをこれからひとつずつ見つけ直していく。そしてそれを提案していく。そのときにこそ、本当の意味での開かれた地域、強い地域ができていくのではないでしょうか」——
今年5月9日に開催した「第1回 地域力フォーラム」の基調講演「地域の力」を、哲学者・内山節氏はそうしめくくりました。
その問いかけを受け、持続する価値観、持続する文化の見つけ直しと提案のために、「第2回 地域力フォーラム」を下記のように開催いたします。キーワードは「自給の力」「場所の力」「農の力」。それぞれの現場で、いま、どのような新しい力が未来を切り拓きつつあるのかを確認し、「ゆるがぬ暮らし」「ゆるがぬ地域」のための明日への力としていくフォーラムをめざします。
1.日時
2010年11月23日(火・祭日) 13:30〜19:00 (開場13:00)
2.場所
早稲田大学10号館109教室(最寄駅 地下鉄東西線 早稲田駅 徒歩5分)
会場地図 http://www.waseda.jp/jp/campus/waseda.htm
3.参加費 一般2,000円 学生300円
4.内容
13:40 | 基調講演 哲学者 内山 節 |
14:20 | 第1部・リレートーク
「旅の力」 友廣裕一(ムラアカリをゆく) 「自給の力」 歌野 敬 (長崎県新上五島町・自給百姓・「上五島新聞」代表) 「多職の力」 臼杵秀昭(新潟県佐渡市) |
15:45 | 共催団体活動紹介
田舎のヒロインわくわくネットワーク、中山間地域フォーラム |
15:55 | 第2部・対談「場所の力」
パネリスト 野入美津恵 (富山市大山町・ディーサービスセンター「おらとこ」代表) 河田珪子 (新潟市・常設型地域の茶の間「うちの実家」代表) コーディネーター 甲斐良治 (農文協『季刊地域』編集長) |
16:40 | 共催団体活動紹介
コミュニティーネットワーク協会、パルシステム・セカンドリーグ支援室 |
16:50 | 第3部・パネルディスカッション「農の力」
パネリスト 小林史麿 (長野県伊那市・「産直市場グリーンファーム」会長) 小池芳子 (長野県喬木村・小池手造り農産加工所 代表取締役) 東谷望史 (高知県馬路村・馬路村農業協同組合 組合長) コーディネーター 菅原歓一(「かがり火」発行人) *各パートの最後に、内山節氏によるコメントがあります。 |
18:10 | 共催団体活動紹介
日本有機農業研究会、大地を守る会、地球緑化センター |
18:40 | 司会:阿部道彦(農文協編集局) |
18:50 | 内山先生「今日感じたこと、次への思い」 |
5.主催 農文協、かがり火、三人委員会哲学塾全国ネットワーク
6.お申込み・問合先
FAX:03-3585-3668(農文協)またはE-Mail:forum0509@yahoo.co.jpへ以下を明記してお申し込みください
電話番号
FAX番号
ご住所
FAX申込書(PDF)はこちらからダウンロードしてください
*申込み受付後に、「受講書」を返信させていただきます。
登壇者紹介
友廣裕一(ムラアカリをゆく)
1984年大阪府生まれ。早稲田大学商学部在学中、ミクロネシア連邦ヤップ島や新潟の中山間集落に滞在したことがきっかけで、社会のあり方、生き方・働き方について考察を始める。卒業後の2009年、180日間にわたり日本中の約70の農山漁村を訪ねる旅を実施。
歌野 敬(長崎県新上五島町・「上五島新聞」代表)
1951年熊本生まれ。73年、就職情報会社の創業に参加。86年退社し、87年に五島列島に移住して自給自足の暮らしを始める。米、野菜はもちろんのこと椿から油を搾り、ハム、ソーセージをつくり、煮炊きは炭で行っている。風力発電にも挑戦。
臼杵秀昭(新潟県佐渡市・野浦大神宮宮司)
1958年新潟県佐渡市生まれ。他に農業、漁業、文弥人形遣い、田舎芝居の役者、除雪のオペレーター、消防の分団長、漁協の理事など兼務。一つの仕事からの収入は少なくとも、多くの仕事をこなすことで結果的には暮らしていける収入につなげている。
野入美津恵(富山市大山町 ディーサービスセンター『おらとこ』代表)
1950年新潟県能生町生まれ。2003年、富山型デイサービス「おらとこ」、2007年、小規模多機能型居宅介護事業所「おらとこ東」を開設。富山型というのは、高齢者介護と、身体、精神障がい、学童保育までいっしょに受け入れるスタイル。元大山町議会議員。
河田珪子(新潟市・常設型地域の茶の間「うちの実家」代表)
1945年新潟県生まれ。90年、住民参加型の在宅福祉サービス「まごころヘルプ」を開始、97年、子どもからお年寄りまで自由に集える「地域の茶の間」を開始。2003年、空き家を利用して宿泊もできる「うちの実家」を開設。コミュニティカフェ全国連絡会共同代表。
小林史麿(長野県伊那市・「産直市場グリーンファーム」会長)
1942年生まれ。農産物の直売所が増え、競争と淘汰の時代だといわれるが、産直間の競争は切磋琢磨を誘発し、工夫を凝らしながら地産地消を推し進め、やがて国産国消で自給率を高める新しい日本の農業の守り手としての役割を果たしている。
小池芳子(長野県喬木村・小池手造り農産加工所 代表取締役)
1933年生まれ。1986年に県内初のジュース、豆腐の加工を主婦グループでスタート、1993年に独立し「小池手造り農産加工所」を設立。地元だけでなく、他県から持ち込まれた農産物の受託加工も手がける。2010年黄綬褒章。
東谷望史(高知県馬路村 馬路村農業協同組合 組合長)
1952年高知県馬路村生まれ。73年に馬路村農業協同組合に入社。販売課長、生産加工課長、常務、専務を経て2006年に組合長に就任。ぽんずしょうゆ「ゆずの村」や清涼飲料「ごっくん馬路村」は、人口1044人の村に大きな収益と雇用をもたらした。観光カリスマ。