2010年12月28日発売 定価926円(税込)

2009年度の廃校は526校。団塊ジュニアが小学生だったころの1200万人が700万人へ、中学生6 1 0万人が356万人に減少した「少子化」と、3200市町村が1727になった「平成の大合併」、さらには中教審の1学年平均2学級を下限とする「適正規模化」により、学校の統廃合が進んでいる。

いつの時代も心のよりどころだった
学校を生かしつづける道とは……

TPPに希望はあるか

TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)論議がにわかに騒がしくなってきた。そこでは前原誠司外相が「農業など第1次産業のGDP1.5%を守るために、98.5%のかなりの部分が犠牲になっている」と述べたように、農林水産業と他産業を対立させて論じられることが多い。

しかし目を地域に転じてみたい。はたして農林水産業と他産業が対立して地域は成り立つのか。宮城県大崎市鳴子温泉地区では、地域の農を地域で支える「鳴子の米プロジェクト」がスタートして6年目に入る。プロジェクトでは食べ手が地域の米「ゆきむすび」60㎏を2万4000円で買い、農家には再生産可能な1万8000円が支払われる。観光客が減少するなか、プロジェクトの視察に年間3000人が訪れ、その多くが宿泊する。「ゆきむすび」の酒やお菓子も開発された。鳴子では、農業と他産業の助け合いから地域の希望が生まれた。

農産物自由化がすすんだ1990年代以降、農家は全国1万7000カ所にものぼる直売所を立ち上げた。なかには、2008年のリーマンショック以降、地域の電機・自動車関連産業を追われた派遣労働者を20名近く受け入れた長野県伊那市のグリーンファームのような直売所もあり、雇用崩壊のなか直売所での研修を経た若者の就農や定年帰農も本格的な流れになってきた。

農文協では、いたずらに農業と他産業を対立させる論調にまどわされず、地域と暮らしの視点からTPP問題を追及する緊急出版『TPP反対の大義』を12月に発行し、次号『季刊地域』も大特集の予定です。

──編集部

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