森林面積が80%を占める真庭市は木質バイオマス発電で知られ、「SDGs未来都市」にも選定されています。旧勝山町の役場庁舎をリファイニング建築(*)して2018年7月にオープンした中央図書館は、内装材の9割以上を地元の木材市場から購入し、冷暖房は木質バイオマスのエネルギーで賄うなど、地域資源を活用した施設です。
 中央図書館には市民ボランティアによる「図書館サポーターズ」という仕組みがあり、読み聞かせや手話のイベント、館内をアートで飾るなど、20人ほどが様々な活動をしています。きっかけは、図書館開設の半年前に開催されたワークショップ。高校生から80代まで幅広い世代が集まって「こんな図書館があったらいいな」と話し合ってサポーターズを結成しました。

図書館サポーターズのおすすめ本コーナー。ハガキサイズのポップが好評

 館内にはサポーターズの「おすすめ本」コーナーがあり、メンバーが図書館で借りた本のなかからお気に入りを選んでポップをつくります。たとえば『1日10分でちずをおぼえる絵本』(あきやまかぜさぶろう作)には、「都道府県を動物や野菜の形で覚えることができる絵本です。保育園に通う子供も『カボチャの形は岡山県』と言いながら楽しく読むことができました」というポップが。「サポーターズの好きなジャンルや人柄が出ており、紹介された本はすぐ貸し出しになります」と司書の上杉朋子さん。ポップはサポーターズ以外でも書くことができ、地元・勝山高校の図書委員のおすすめ本を展示した月もありました。
 サポーターズの黒川愛さんや福島久美子さんらは、映像シアターで「月イチ映画会」を開催。真庭市はミツマタで和紙をつくることから、同じ文化が残る高知県仁淀川町椿山集落の記録映画を上映して反響があったといいます。

旧勝山町庁舎の議会議場を改装した映像シアターで。図書館サポーターズ、司書、利用者のみなさん

*軽量化や耐震補強をして、既存の建物を再利用する建築方法。

岡山県真庭市
真庭市立中央図書館

文=農文協 中国四国支部 原田順子

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