「恋みくじ神社」を企画したのは丸子修学館高校図書館司書の有賀拓郎さん。県内でも数少ない若手男性司書です。もともと小学校での司書経験があり一昨年高校に赴任しましたが、それまでと違い、図書館に来る生徒はパラパラ。来館者を増やす何かいいアイデアはないか?と考えていた時、何気ない会話の中で、たくさんの生徒が恋に悩んでいることを知りました。そこで、おみくじが来館のきっかけになればと考えました。

恋みくじの内容も有賀さんが考えている

 今では日課のようにおみくじを引いていく生徒もいるそうです。恋みくじの結果を嬉しそうに、あるいは不満げに見せてくれる生徒たちと好きな本の話をしたり、図書館に入れてほしい本のリクエストを受けたりします。ただ、おみくじがあっても恋愛相談は毎日のように受けるとか。
 さて、来館者は増えたのでしょうか? 有賀さんによると、本の貸出数がなんと2.7倍に伸びたとのこと!
 恋愛成就の効果も気になるところですが、図書館には他にも生徒を引き付けるアイデアがあふれています。今叫びたいことを自由に付箋に書いてもらう「叫びたいことはなんですか」のコーナーやおすすめの本や作家、偉人からのひと言がおみくじになっている「本みくじ」も。また、知っている人の文章なら読むのではという狙いで「司書の最近の話」という有賀さんのエッセイも掲示しています。一方で入口には、戦争・公害・原発・沖縄など今考えてほしいテーマがしっかりコーナー化されているところにも生徒への愛情を感じました。
 校内でも「秘境」に位置することの多い図書館ですが、こんな空間なら立ち寄ってみたくなりますよね。もしかしてステキな出会いもあるかもしれません。

恋みくじ神社と有賀さん

文=大池俊二(農文協 関東甲信越支部)

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