滝川市立図書館が2017年に始めた「BOOKセラピー」の取り組みが全国的に広がりを見せています。BOOKセラピーとは、①泣いてすっきりしたい、②キュンキュン(恋愛)したい、③思いっきり笑いたい、④新しいことにチャレンジしたい、⑤とにかく癒されたい、の五つのお悩みの“症状”にピッタリの本を「薬袋」に入れ展示するというもの。書名が見えないように包装され、借りるまで何が入っているかわからないのでドキドキが満載です!

今年開催したBOOKセラピーの展示

 発案者の深村清美館長は「利用者の気持ちに寄り添った本を提供することで、心に潤いを与えられれば」と話されました。1回目は17年10月、2回目は19年1〜3月。3回目の開催となった今回は、23年1〜3月に460冊の「薬袋」を展示しました。若い方から年配の方まで幅広い利用者の中では特に③と⑤の貸し出しが多く、本を通して気持ちが軽くなることを望んでいる方が多いようです。
 同図書館では19年に「全国BOOKセラピーネットワーク」を立ち上げました。SNSを通じて全国の図書館へ参加を募ったところ、全国で55館(公共図書館37館、学校図書館17館、企業図書館1館)が賛同し、仲間を増やしてきました。「こんな症状を加えてみました」「症状に合わせてこんな本を選びました」と活発に情報を共有することで、新しい工夫や切り口が生まれ、図書館間で刺激を与え合っています。三重県のある中学校では、普段図書館に来ない生徒も訪れ、展示初日の昼休みの間に「薬袋」がなくなるほど反響があったそうです。
 「展示は、人と本とをつなぐ効果的な手段です。これらの展示を通して新しい本との出会いや読書の楽しみに触れていただけたら」と深村さんは今後に期待しています。

深村清美館長。選挙に関心を持ってもらうための本を展示中

文=斎藤龍司(農文協 北海道支部)

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