本書では、TPPへの参加がとりわけ暮らしを支える農林水産業や地方経済に大きな打撃を与え、日本社会の土台を根底からくつがえす無謀な選択であることを明らかにし、TPPに反対する全国民的な大義を明らかにします。
■Part1 TPPの危険な本質を暴き日本経済、地域社会、地域農業の新しい方向性を考える
- TPPは社会的共通資本を破壊する 農の営みとコモンズへの思索から
- 宇沢弘文(日本学士院会員・東京大学名誉教授)
- TPP批判の政治経済学
- 田代洋一(大妻女子大教授)
- TPP――アメリカの対アジア戦略
- 服部信司(日本農業研究所)
- 真の国益とは何か TPPをめぐる国民的議論を深めるための13の論点
- 鈴木 宣弘(東京大学大学院教授)/木下順子(コーネル大学客員研究員)
- TPPと日本農業は両立しない TPPは日本を失業社会にする労働問題でもある
- 森島 賢(元東京大学教授)
- TPP論議と農業・農山村 前原外相発言を批判する
- 小田切 徳美(明治大学)
- TPPと日本農業の構造問題
- 安藤光義(東京大学)
- 世界貿易の崩壊と日本の未来TPP=タイタニックに乗り遅れるのは結構なことだ
- 関 曠野(評論家)
- 食料自給を放棄した例外国家への道を突き進むのか TPPへの対応で問われるニッポンの国家の”かたち”
- 谷口信和(東京大学)
- 北東アジアにおける食料・農業 協同の芽を摘み取るTPP
- 飯國芳明(高知大学)
- グローバル時代だからこそ地域内再投資力の育成と地域循環型経済づくりを
- 岡田知弘(京都大学)
■Part2 TPPをむらと地域から考える
- TPP激震地をゆく/北海道 道経連を含む「オール北海道」で反対する
- 東山 寛(北海道大学大学院助教)
- TPP激震地をゆく/沖縄 さとうきびを壊滅させ、沖縄農業消滅に直結するTPP
- 来間泰男(沖縄国際大学名誉教授)
- 米韓FTA交渉における韓国政府の農業の位置づけを検証する 日本が韓国の轍を踏まないために
- 柳 京熙(JA総研)
- 農家は「自衛農業」でわが身を守る
- 山下惣一(農家・作家)
- 「いのち」を永久につないで行くために
- 石田三示(農家・民主党衆議院議員)
- 現在の条件でしか考えない愚策
- 今橋道夫(北海道美唄市 農家)
- TPPに抗し、「社会的協同経営体」の広がりを 進化する集落営農の大きな可能性
- 楠本雅弘(農山村地域経済研究所長)
- 市場の時間、むらの時間
- 内山 節(哲学者・立教大学大学院教授)
■Part3 自治体、協同運動とTPP
- 協同はTPPを超える
- 蔦谷栄一((株)農林中金総合研究所特別理事)
- 生活クラブ生協のめざす消費者像とTPP
- 加藤好一(生活クラブ連合会 会長)
- 一時的な外交政策で、わが国の将来を不安に陥れることは許されない
- 藤田和芳(大地を守る会 会長)
- いま問われているのは、私たち自身である
- 山本伸司(パルシステム生活協同組合連合会 常務執行役員)
- TPPへの参加に反対する
- 服部郁弘(JF全漁連 代表理事会長)
- 国の根底を崩すTPP 政府がやるべきことは、足腰の強い農林水産業の確立と農山漁村の再生だ
- 藤原忠彦(全国町村会長)