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季刊地域vol.55(2023秋号)ゆるくらジャーナル輝く図書館

長野

【小布施町立図書館 まちとしょテラソ】飲食店にも酒屋にも本棚「まちじゅう図書館」

 小布施おぶせ町立図書館が始めた「まちじゅう図書館」は2023年で14年目を迎えました。町の飲食店や温泉などのちょっとしたスペースにオーナーの趣味や仕事に関係する本を置いて、訪れる人と本を通じて交流しようというものです。飲食店や酒屋、銀行、郵便局などの15店舗に本棚が設置されていて、自由に閲覧できます。

 本を揃えるのも、貸し出しの可否を決めるのもすべてオーナーです。「まちじゅう図書館」への参加を示す「フラッグ」を掲げれば誰でも「館長」になることができます。蔵書は様々。絵本をたくさん集めているレストランがあれば、郷土や食、東洋医学などの専門書を貸し出す味噌工房もあり、とても個性豊かです。

「まちじゅう図書館」が始まったきっかけは、06年の図書館改築にまで遡ります。建物を設計した早稲田大学・古谷誠章教授のコンセプトの一つが、狭い敷地にこだわらず、街中に本を置き、枝葉のように本と人の交流を広げる図書館というものだったそうです。

 当初は、街中に置いた棚の本にICタグを取り付け、実際に貸し出しを行なうことを想定していたそうですが、経費や管理の問題から現在の形式となりました。

 また、小布施町立図書館では、地元の伝統品種や固定種の「タネの図書館」を今年から始めました。「OBUSE食と農の未来会議」で提案され、現在58種の野菜や花木のタネが図書館内に保管されています。タネを借りたら、自分で栽培してとれたタネを「気持ち多めに」返すという仕組みです。利用者は町内に留まらず、お隣の山ノ内町や千曲市からも借りに来る方がいるそうです。

「まちじゅう図書館」への参加を示すフラッグ参加している穀平味噌醸造所の本棚。オーナーおすすめの本が並ぶ

(農文協 上野亮太)

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