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季刊地域vol.64(2026冬号)ゆるくらジャーナル

島根

なぜ若者は農村に戻ったのか

全国をまわる農文協職員が集めた元気な活動の数々をご紹介します。「ゆるがぬ暮らし」「ゆるがぬ地域」づくりに取り組む全国各地の耳寄りな情報です。

橋波アグリのメンバー。後列中央が大地さん

 出雲市佐田地区にある集落営農法人・橋波アグリサンシャインの三島大地さん(44歳)は、地区の中核として活躍している若手です。9年前まで京都で働いていたという彼は、どうして戻ってきたのでしょうか。

 聞いてみると「帰って来いと言ってくれたからですね」と、お父さんを見て言います。父・勝美さんは照れ臭そうに笑いました。

 そしてこう続けました。「有機を始めたら絶滅危惧種が戻ってくるように、そういう環境があったら農村にも人が戻ってくるんだと思うんですよね」。

 どういうことでしょうか。

 橋波アグリでは、大地さんが戻る4年前、弟とその同級生がUターンし、アルバイトをしていました。父親世代の構成員らがその姿を見ていて、通年で若者が働けるようにとハウスを建てたそうです。同時期に正社員制度もつくりました。今では米づくりの他に、2aのハウス16棟で周年ホウレンソウを出荷。4人の正社員がいます。

 同世代の仲間がいて、働く場所があった。そんな「環境」があったから大地さんは戻ってきた。有機の米づくりを始めて戻ってきたタガメなどの生きもの(季刊地域57号 p96参照)を見て、思わず自分を重ね合わせた、と話してくれました。

文=向井(農文協)

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