全国をまわる農文協職員が集めた元気な活動の数々をご紹介します。「ゆるがぬ暮らし」「ゆるがぬ地域」づくりに取り組む全国各地の耳寄りな情報です。

県立成田西陵高校では、園芸科の授業や課題研究の中で、ニホンアカネを栽培しています。きっかけは、農場長の成田美恵子先生が、耕作放棄地対策として何か植えられないかと考えたこと。ニホンアカネは山に生えるつる性の植物で、根が茜色(赤)の染料になります。半日陰でも育ち、小さなトゲがあるので小動物の獣害対策にも有効だと考えました。また、万葉集の中に枕詞として登場するアカネに関心をもったこともきっかけの一つです。
学校の農場で多い時に2aほどを栽培する他、自然体験を提供するNPO法人と一緒に、中山間の耕作放棄地でも育てています。
生徒はニホンアカネを使って染め物にも挑戦しましたが、温度など勘所がつかめず、なかなかうまくいきません。そこで、古くから茜染めの歴史をもつ秋田県鹿角市の染め物研究会を訪れました。門外不出の技法ですが、なんと、生徒の熱意で教えてくれたそうです。それを学んでからは地元の祇園祭りで舞を披露する小・中学生向けに、茜染めから始めるつまみ細工づくりの体験会もしています。
育てたアカネの根を分析したところ、自生したものと遜色ない成分だったとのこと。販売もしていて生の根は100gで1000円ですが、伝統的なアカネ染めを残したいという染色家から需要があるそうです。
文=横山(農文協)