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季刊地域vol.55(2023秋号)ゆるくらジャーナル

群馬

移住者を増やす、広葉樹で自伐型林業

 町の総面積の9割が森林に覆われるみなかみ町では、岐阜県のオークヴィレッジ(株)と包括連携協定を結び、「森林もりを育む広葉樹林産業化プロジェクト」を始めました。農林課林業振興係の小此木猛おこのぎたけしさんによると、広葉樹を活かした林業の6次産業化と地域活性化を目指すプロジェクトだそうです。

 みなかみ町は広葉樹の「自伐型林業」を推進しています。昔からの林家のように、チェンソーと小型の林内作業車を使って、自力で木を切って売る林業の形です。

 町では、林業初心者向けの機械の講習を年に1度開催してきました。講習を通じてできたグループ単位で始める人が多く、現在約130人が取り組んでいます。燃料を満タンにして返せば林内作業車を無料で借りられる仕組みもつくりました。

 伐採された広葉樹はオークヴィレッジへ。クリやコナラは椅子に、カエデはヘッドホンになるそうです。同社で販売されるほか、町のふるさと納税返礼品にもなっています。
 一般に広葉樹はチップにしかならず、採算が取れなかったのが、企業との提携でお金になる販路ができました。それが、アウトドア関連などの他の仕事と組み合わせて自伐型林業をする移住者を増やしています。

チェンソーの講習会

(農文協 三浦大弥)

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