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季刊地域vol.64(2026冬号)ゆるくらジャーナル

山形

地元農家とJAでつくり上げた「みちのく雪むろ米」

全国をまわる農文協職員が集めた元気な活動の数々をご紹介します。「ゆるがぬ暮らし」「ゆるがぬ地域」づくりに取り組む全国各地の耳寄りな情報です。

大量の雪を詰め込んだ雪室

 村山市、尾花沢市、大石田町を管内とするJAみちのく村山では、地元農家とともに品質にこだわった米づくりを進め、独自ブランド「みちのく雪むろ米」として差別化を進めています。

 雪むろ米とはその名の通り、雪室に入れて雪の冷たさで低温貯蔵したお米です。2003年、本店敷地内に、約6万俵の米が入る貯蔵施設と約1500tの雪が入る雪室を備えた「零温雪室倉庫」を建設しました。

 雪室には本店敷地内などに積もった雪が詰め込まれ、そこで冷やされた空気が貯蔵施設に送られます。施設内は年間通して温度約5℃、湿度約75%に保たれるため、古米臭の原因となる脂肪酸度の上昇が抑制され、高品質のまま長期間保管できるそうです。毎年冬になると、雪を足して雪室を常に満杯にしています。

 なお、雪むろ米として保管される米は、特別栽培の「つや姫」で、さらに良食味の基準とされる玄米タンパク値が県の基準より厳しい5.8%以下の数値を満たしたものだけ。

 現在は管内で100軒ほどが雪むろ米を栽培し、JAは通常のつや姫に比べて1俵4000円高い価格で買い取っています。飲食店や個人消費者向けなどに販売され、夏を過ぎてもおいしいと喜ばれています。

文=櫻井(農文協)

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