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季刊地域Vol.60(2025冬号)ゆるくらジャーナル輝く図書館

北海道

【帯広三条高等学校】「校長先生」が図書室に来た生徒をお出迎え!?

全国をまわる農文協職員が集めた元気な活動の数々をご紹介します。「ゆるがぬくらし」「ゆるがぬ地域」づくりに取り組む全国各地の耳寄りな情報です。

2代目等身大写真パネル。「校長先生」がお出迎え

 帯広三条高等学校の図書室には、合浦英則校長先生の等身大写真パネルが設置されています。初めて図書館を訪問した際は、本物の先生に見つめられていると錯覚して驚きました。合浦先生は元国語の先生でたいへんな読書家。就任した2020年から図書局(図書室や本について活動する生徒組織)に積極的に関わっているそうです。

 パネルは当時の図書局員の生徒が発案。校長先生のパネルを置いたら図書室に訪れる生徒が増えるのではないか、コロナ禍のマスク生活で生徒が校長先生の顔を見る機会が少なかった、というのが作成のきっかけでした。美術の先生の協力を得て、大きく印刷した写真を段ボールに張り付けました。

 ねらいは的中。パネルが話題になり図書室に来る生徒が増えました。図書局員も当時は2人でしたが、現在は13人に増えています。パネルは22年秋に2代目を作成。両手を広げるようなポーズに変わりました。

 パネルの周囲は校長先生のおすすめ本コーナーになっており、時々の社会情勢や校内の話題に合わせた本が選書されています。また合浦校長は、生徒向け校長通信「あうん」を不定期発行。本の名言にちなんだエッセイを掲載しており、これも本と一緒に置かれています。

校長先生おすすめ本コーナー

 図書局顧問の高橋理奈先生は「図書室の魅力は本ではなく人。真面目な子もいるし、楽しいことを考える子もいる。個性が集まってその魅力でつくられるのが図書室」と話します。23年度の全道高等学校図書研究大会のT-1グランプリ(図書館活動グランプリ)では、それをテーマに、話し上手な2年生が個性豊かな図書局員を紹介しながら活動内容を発表。グランプリを獲得しました。

文=高橋明裕(農文協 北海道支部)

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