ホーム / 試し読み / 季刊地域Vol.59 (2024秋号) / 災害自助体感ボードゲーム「PREPPER」を編集部でもやってみました!
季刊地域Vol.59 (2024秋号)試し読み

岡山

災害自助体感ボードゲーム「PREPPER」を編集部でもやってみました!

季刊地域59号(2024年秋号)p.112掲載の、「まず子供たちに備えの意識を 災害自助体感ボードゲーム「PREPPER(プレッパー)」 」の体験記事です。

文・写真=編集部

ボードゲームの中身はこんな感じ

ボードゲームの名前「PREPPER」は、「備える人」という意味だそうです!

ルールブック

ゲームは「備えフェーズ」「災害フェーズ」「復興フェーズ」の順に進みます。これは実際の災害時の時系列を想定した設定です。

「PREPPER」内で使える通貨、「ジージョ」。お金の要素を含む、うれしい気持ちと悲しい気持ちを表す通貨です。アイテムを駆使しながらゲームを進め、最終的にジージョを多く集めた人の勝利となります。

ジージョの真ん中にプリントされている人物は・・・小野さん!?

アイテムカード 

アイテムカードはゲームの途中で手に入ります。裏面には防災グッズの豆知識も!

それでは早速ゲームスタート!

がんばるぞー!

まず5000ジージョを貰ってスタートします。

備えフェーズ

災害発生前の日常フェーズです。

コマを進めていたら、実家からコメが届きました。アイテムカード「非常食」をゲット!

プレッパーDAYのマスを通過した時にアイテムカードが支給されます。
日頃から定期的に備える日を設けるのも良さそうですね!

推し活もはかどるし、ぼっどん便所もあふれるし、日常生活はジージョがかかることばかり…

災害フェーズ

ついに災害発生。事態は大きく変わることに…

最初に都会コースと田舎コースのどちらに進むかを選択します。
どちらのコースも、待ち受ける様々な障害をアイテムカードを使い乗り越えなければなりません。

例えば田舎コースでは…

倒木で道路が寸断して家に帰れない!

アイテムカードの「お泊まりセット」がないから避難所マスへ強制移動することになりました…

一方、都会コースでは…

電車が止まって家に帰れない!

アイテムカードの「安全行動グッズ」がないからやっぱり避難所へ強制移動することになりました。

現実でも日頃から備えをしておくのが重要ですね…

避難所では4・5・6の目がでるまで3000ジージョを払ってアイテムカードを集めます。

復興フェーズ

なんとか災害フェーズを乗り越えた後も、日常生活を取り戻すための道のりがまだ続きます。

ご近所さんと協力して家財を処分…助け合いですね。

地域防災組織を結成!(地域住民が自主的に結成する防災組織のこと)

復興活動を経てようやくゴール!

ボードゲーム終了後の感想

田舎と都会で必要な対策が違った

田舎コースでは土砂災害や洪水のマスが多く、安全行動グッズや救急箱を備えとけばよかったなって思いました。次に田舎コースを選択した時は積極的に備えたいです。一方、都会コースは情報収集や非常食が必要なコマが多かった気がします。

遊んでいて都会と田舎では災害の状況が違うから必要な備えも変わるし、災害時の行動も変わるってことまで想像できました。

楽しく自助を学べた! プレッパーDAYを日常に

無一文になったりアイテムカードが全部なくなったりと散々な時もあり、ゲームとしても面白いと思いました。デザインも、カラフルで可愛らしく親しみが持てました。漢字にはすべてルビが振ってあるので子供達も飽きずに遊べそうですね。

実際の暮らしでも、プレッパーDAYのように、定期的に備えをする日を設けてみたいです。

アイテムカードの裏側の豆知識が役立ちそう

アイテムカードの裏側やルールブックを読むと、防災の豆知識が書いてありました。非常食カードの裏には「人間は水なしで約3日、食料なしで約3週間生存が難しくなる…」と。水がないと大変なのはなんとなくわかりますが、具体的な数値でわかるのも勉強になりました。

子供はもちろん、大人も遊びながら自助を学べるプレッパー。ゲーム感覚で楽しみながら防災の知識がスッと頭に入り、災害場面やどんな備えが必要なのかイメージできました。

年々災害が増えています。報道を見て不安を感じるだけじゃなくて、家族で日頃からできる備えとは何だろうか、どうしたら災害時に適切な行動がとれるのか考えるのにいいゲームだと思いました。

この記事をシェア
農文協 編
特集:農の風景のために汗をかく / 断熱DIYで古民家を快適に
農文協 編
手づくり防災術とは、国や公共のインフラ(公助)に頼りすぎず、自給の力(自助)や地域の力(共助)で自然災害に備える工夫のこと。自然に逆らうのではなく、自然の力を生かしたり、回復させたりしながら災害を小さくする知恵や技が農村にはある。オフグリッドソーラーやロケットコンロによる小さいエネルギー自給や、スコップと草刈り鎌を使い空気と水の流れを回復させる「大地の再生」、水田の貯水機能を活かした「田んぼダム」、早期避難のための手づくり防災マップなど、土砂災害や豪雨災害、地震から地域を守る40のアイデアを収録。
タイトルとURLをコピーしました