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季刊地域No.61 (2025春号)ゆるくらジャーナル輝く図書館

長野

【安曇野市中央図書館】エンジョイ!農ライフ ルーラル電子図書館も活用

全国をまわる農文協職員が集めた元気な活動の数々をご紹介します。「ゆるがぬくらし」「ゆるがぬ地域」づくりに取り組む全国各地の耳寄りな情報です。

司書の山崎みちるさん

 安曇野市中央図書館では、農文協が運営する農業情報提供サイト「ルーラル電子図書館」が利用できます。しかし以前は利用率が上がらないのが悩みのタネでした。

 2023年10月、司書の山﨑みちるさんは農文協がオンライン開催した「地域とともに歩む図書館づくり講座~ルーラル電子図書館を活用して~」に参加しました。それをきっかけに、翌年4月から設置されたのが「エンジョイ! 農ライフ」というコーナーです。安曇野市は移住者が多く、専業・自家用問わず農業に関心のある人が少なくありません。新品種や病害虫対策など知りたいことが常に出てくるのが農業

 その点、電子図書館には雑誌の新しい情報が次々と格納されるうえに病害虫診断もできます。「本だけでは提供できる情報に限界がある」と感じていた山﨑さんは「これだ!」とその意義を確信しました。

 「エンジョイ! 農ライフ」コーナーには、毎月のテーマに沿った農業・園芸書やフリーペーパーが並びます。ルーラル電子図書館の認知度を上げるために案内やマニュアルも置きました。すると「ここでつくれる作物は何ですか」「特に調べたいことはないけど触ってみたい」といった問い合わせが来るように。農園芸書の貸出数も増え、電子図書館の利用率も大幅にアップしました。

 毎月のテーマは司書8人の話し合いで決めます。一番好評だったのは6月の「虫を知って虫を制す」。農作物の害虫対策です。

 訪問した1月のテーマは「農民文学」。農閑期は農家が落ち着いて本を読めるからです。安曇野市出身の山田多賀市について書かれた『安曇野を去った男 ある農民文学者の人生』などが並び、普段あまり読まれない農民文学に関心を持ってもらういい機会になりました。

訪問時のテーマは「農民文学」でした

文=西口ゆうな(農文協)

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