本誌や『現代農業』などを携えて全国をまわる農文協職員が集めた元気な活動の数々をご紹介します。「ゆるがぬ暮らし」「ゆるがぬ地域」づくりに取り組む、全国各地の耳寄りな情報です。

年々増える耕作放棄地。西之表市(種子島)で農業委員を務める日笠山昭代さんは、ある日テレビで茶の実からオイルが搾れることを知りました。地元の茶農家に聞くと、耕作放棄された茶畑に茶の実がなっていることもわかりました。
そこで地元の女性4人と2021年に「種子の実オイル工房」を設立。国の補助金も利用して圧搾機などを購入し、放棄茶園で採った実から搾った食用オイルの販売を始めました。
茶の実はすべて手摘みで収穫。天日で干して、外皮と内皮を剝いて油を搾ります。現在は2.3haの茶園を借り、収穫や製油の繁忙期には地元の女性たちにアルバイトを頼んで、10人ほどで収穫や調製作業をするそうです。
また、地元にあるツバキからも搾油し、茶の実オイルと混合。さらに、地元産の茶葉を蒸し、蒸気を冷やして得られた抽出水も加え、水と油の二層式オイルを開発しました。美容用のオイルで定価は30ml・4800円。主にネットやイベントで販売し、お客さんからも好評です。
放棄茶園はまだまだあるので、大量生産が今後の目標。昨年は増収をねらって、茶樹の剪定にも挑戦したそうです。
文=橋本(農文協)