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季刊地域Vol.57 (2024春号)ゆるくらジャーナル

愛媛

「つくる楽しさ」を広める大玉キャベツコンテスト

 32年の歴史のある西条市の直売所「ときめき水都市すいといち」。村上康宏さん(58歳)はその運営委員長を10年続けている。

 農業を楽しむためのマイルールとして、「毎年2種類は新しいものをつくる」ことを掲げているそうで、何より「つくることを楽しむ」のを大切にしたいという。最近、それができている人が少ないのではないかと話す。

 以前は、消費者を驚かせるような珍しい野菜が店頭によく並んだ。それが売れる野菜ばかりになっているというのだ。

 農家につくる楽しさを思い出してもらおうと、昨年、水都市では「大玉キャベツ生産者コンテスト」を開催した。品種はトキタの「超大球ちょうだいきゅう」。最大直径40cm重さ5kgになる春秋兼用の品種だ。

 3月に、村上さんがつくった苗を参加希望農家60人に1人6本ずつ無料配布した。収穫は7月。直売所の入り口に並べて品評会。買い物に来た人たちにも楽しんでもらったという。

 優勝者のキャベツは6.2kgにもなった。農家もお客さんもその大きさに驚いていたそうだ。

 営業(普及)の仕事で毎日農家に会っていて思うが、楽しんでいる人は若々しく輝いている。本当に素敵な取り組みだと思った。

 今年6月には、ジャンボタマネギコンテストも開催予定だ。

(農文協 津田 美優)

勝者のキャベツは直径40cm、6.2kg
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