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季刊地域Vol.57 (2024春号)ゆるくらジャーナル

和歌山

中山間直接支払でタカの吹雪ちゃんがやって来た

 中山間直接支払を使ってタカを購入したというのは有田川ありだがわ町田口集落。昨年7月のことです。毎日集落内でタカを飛ばして、ミカン園を荒らすカラスを追い払うのに成功しています。

 きっかけは一昨年に害鳥対策専門会社に依頼し、タカを使ってミカン園のカラスを追い払ってもらったこと。その様子を見ていた田口集落協定会長の平畑信文さん(65歳)と副会長の山縣和也さんは「自分たちでタカを飛ばすことができたら」と思い、購入することにしました。

 購入費用に充てた中山間の補助金は、タカ代30万円、育成代30万円、GPS代30万円、それにエサ代や山縣さんの家に建てたタカの小屋代を加え計150万円。

 集落にやって来たタカはメスの吹雪ちゃん。2022年8月生まれでまだ1歳半です。寿命は約20年で15年は現役で飛んでくれます。

 毎年12月のミカンの収穫期に入ると、数え切れないほどのカラスが空を覆い、食害していたのが、昨年は吹雪ちゃんのおかげでほとんど見なかったそうです。

 ほぼ毎日、年間300日は、午後3時半~4時に、集落のミカン園の上で吹雪ちゃんを飛ばしています。呼び寄せる時は、エサのウズラが入った箱を鳴らします。

「ホントにかわいい。アイドルだよ」と二人はメロメロでした。

(農文協 青山 和樹)

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