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季刊地域Vol.59 (2024秋号)ゆるくらジャーナル輝く図書館

福岡

【筑後市立図書館】ガチャ本で 新たな本との出合いを

ガチャガチャは、段ボール、牛乳パック、ペットボトルを使用した手づくり

 福岡県筑後市立図書館では子供向けのイベントがたくさん企画されています。その一つが昨年春から始まった「ガチャ本(ポン)」です。

 参加者はカウンターで、4種類(絵本・読み物・いろいろ・家読うちどく)あるガチャガチャ(手づくり!)から好きなものを選んで回します。0~9の数字(日本十進分類法に基づくラベル)か色(絵本の場合)が書かれた紙が出るので、それに応じた本を探します。例えば4だったら自然科学の本、紫だったら恐竜の絵本です。

 その本を借りる時に、ガチャ本カードにスタンプを1個押してもらいます。カードには9個のマス目(3×3)に先ほどの数字や色が書かれているので、ガチャガチャを回して本を借りるたびに、本に合わせてスタンプを押してもらい、3個のスタンプが並べばビンゴ。読んだ本の感想を書き、カウンターに提出するとプレゼントがもらえるというルールです。プレゼントは、どんぐりでつくった人形や花を木の洗濯ばさみでまとめたものなど、ボランティアの方々の手づくり。ガチャガチャは1日に1回しか回すことができないため、ビンゴがそろうまで最低3回図書館に通う必要があり、読書週間中にピッタリのイベントです。

 カプセルトイのブームに乗った一ノ瀬留美館長のアイデア。読書週間を盛り上げて本をたくさん読んでもらおうというねらいですが、いつもと違うジャンルの本に出合ってほしいという想いも詰まっています。昨年好評だったため、今年は期間を延長。全国紙にも取り上げられました。

 「図書館に行きたがらなかった子供が『毎日行きたい』と言うようになった」という内容の手紙ももらったと、一ノ瀬館長は嬉しそうに語ってくださいました。

ガチャガチャを回す子供たち

(農文協 杉野沙歩)

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