全国をまわる農文協職員が集めた元気な活動の数々をご紹介します。「ゆるがぬ暮らし」「ゆるがぬ地域」づくりに取り組む各地の耳寄りな情報です。

キナルなんぶの「キナル」は、「来る」という意味の鳥取県西部地区の方言です。多くの方が「来なる」場所、「気になる」場所、それに小さなタネが大きな「木になる」という願いを込めた名前だそうです。
施設ができたのは、2021年5月。旧法勝寺図書館と隣の南部町公民館さいはく分館の建て替えに伴い、複合施設としてオープンしました。1階にある図書館エリアのほか、生涯学習エリア、コワーキングスペース、カフェエリア、オオサンショウウオの飼育展示や鉄道のジオラマ展示もある「なんぶふれあい館」が入っており、学び・交流・情報の三つの機能があります。生涯学習エリアにあるキッチンは、以前の公民館分館の機能を維持するため設けられたもの。それが図書館のイベントで使われることになったというのが今回のお話です。
昨年と今年の1月、農文協が講師を務めるチーズづくり講座をここで開催しました。所要時間は2時間ほど。参加者には材料費を負担してもらいましたが、募集定員の6人はすぐ埋まってしまいました。
講座では、農文協発行の『酪農かあさんが教える台所チーズ』著者である酪農家・山口やよいさんの製法でチーズをつくります。材料はノンホモの低温殺菌牛乳と酢と塩だけで、台所で簡単にできます。農文協職員がつくり方を説明したあとに、2チームに分かれて実践。「チーズがこうしてつくれるとは! おもしろい体験でした」「このような企画が図書館から発信されていることに感謝」と参加者からも好評でした。
農文協はこのような体験型のイベントのお手伝いをさせていただいています。ぜひ、声をおかけください。
文=原田順子(農文協)