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季刊地域vol.64(2026冬号)ゆるくらジャーナル輝く図書館

山梨

【勝沼図書館】地元の基幹産業 ブドウとワインを探求し続ける

全国をまわる農文協職員が集めた元気な活動の数々をご紹介します。「ゆるがぬ暮らし」「ゆるがぬ地域」づくりに取り組む各地の耳寄りな情報です。

1998年から始まった「資料展」の内容を紹介するコーナー
1998年から始まった「資料展」の内容を紹介するコーナー

 農文協の「ルーラル電子図書館」の活用促進に伺うと、館内の「ぶどうとワインの資料展」の展示が目を引いた。1996年の開館以来、地域の特色を生かした図書館として、基幹産業のブドウとワインに関する資料を収集し、98年から毎年秋に様々なテーマで展示を続けてきた。

 担当の古屋美智留司書は、戦後、日本のブドウ栽培技術を確立した地元の土屋長男氏の「X字型長梢剪定」理論を読み込むほどのブドウ・ワイン好き。また、司書のみなさんに「ルーラル電子図書館」の活用法として、月刊『現代農業』で取り上げたブドウの摘粒法「これっきり摘粒」を紹介すると、ブドウ農家でもあるお一人が自分も実践しているという話で盛り上がった。図書館では毎日、新聞9紙から県内外のブドウ情報をスクラップし、検索できるようデータ化している。さすが日本一のブドウ産地の図書館!

資料展担当の古屋美智留司書
資料展担当の古屋美智留司書

 先ほどの「ぶどうとワインの資料展」で私が一番興味を持ったのが、2009年・第12回の「土からみる地域の特性」の展示だ。なぜ勝沼が世界有数のブドウ産地となり得たのか探求するため、館員が9軒のブドウ農家の畑へ出向き、土を採取して土壌診断を行ない、栽培で心掛けていることを聞き取り調査した。

 たとえば畑の土の特徴を聞くと、同じ勝沼でも多様で「1~2m掘ると大きな石がたくさん出て根が十分に張れない」などの課題を乗り越えてきた農家の声が聞かれたそうだ。図書館員のみなさんは、従来のイメージから一歩踏み込んだブドウ産地としての勝沼を再発見できたという。

 昨年の展示では、家族や地域を支えてきたブドウ産地の女性たちに焦点を当てた。勝沼図書館の資料展、ブドウとワイン好きなら一見の価値ありです。

文=酒井(農文協)

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