「読書科」という珍しい教科があるのは福山市の盈進中学校。「読み、書き、伝える」活動を通して、自分の生き方を見つめることが目的です。週に1度クラス全員で共通の本を読み、お互いの意見を交えます。1年生は「自己を知る」、2年生は「社会を知る」をテーマに、1年間に10冊の本を読みます。
3年生は生徒自身が題材を決め、1年かけて修了論文(最低4000字)を書きます。そのために学校の外へも出かけていきます。ある男子生徒はコケについて調べるために、大学の研究者にメールで質問したり、コケに関する書籍の著者に県外まで会いに行きました。読書科を通して本当に自分がやりたいことに気づき、進路の決め手になったそうです。
読書科主任の上山朋子さんは「人と本に出会い、学びの面白さに気づいてから、高校生になってほしい」とおっしゃっていました。
(農文協 原田順子)