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試し読み季刊地域Vol.60(2025冬号)ゆるくらジャーナル

岐阜

JA収穫祭に出店「客寄せ金魚」で稼ぐ

全国をまわる農文協職員が集めた元気な活動の数々をご紹介します。「ゆるがぬくらし」「ゆるがぬ地域」づくりに取り組む全国各地の耳寄りな情報です。

金魚すくい教室の様子

 郡上市明宝のトマト農家・和田敏彦さんは、地元JAの秋の収穫祭に家族総出で屋台を出します。大きめのテントを二つ設置し、野菜・花苗・ポップコーン・綿菓子に加えて、「金魚すくい教室」まで開いています。

 和田さんは幼い頃からの金魚好き。田んぼの隅2~3坪に草が生えないようにブルーシートを敷き、まわりをネットで囲んで金魚や錦鯉の稚魚を繁殖させています。

 テントの「教室」は普及活動も兼ねているので、すくい方を指導し、捕れるまでやってもらうのがルール(3回までポイ交換可)。錦鯉の稚魚100円コースと金魚の300円コースがあります。自分で繁殖させているので、一般的な屋台よりも割安。加えて丈夫に育てるので、金魚をすくった方が生存報告してくれることがよくあります。「子供たちには、金魚に限らず生き物に関心をもって、飼育を通して思いやりを育んでほしい」とのこと。

 まず子供たちが寄ってきて、つられて大人も来るので「客寄せ金魚」として野菜や花苗などの売り上げにもつながっています。また意外にも、おばあちゃんが子供のころの雪辱を果たすべく挑戦して、すごく盛り上がるそうです。

 収穫祭の1日の売り上げは、諸々合わせて15万円は稼いでしまうそう。笑顔が素敵な和田さんでした。

(農文協 川島 凜)

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