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長野

【けっこういる 草刈りやりたい!人たち】草刈り隊のつくり方(長野市芋井地区・草刈りバスターズの場合)

草刈り隊つくり方
「草を刈る機会が増えるとラクしたくて、YouTubeで勉強するようになっちゃった」(右:岸豊さん)「長野市の街場で暮らす息子もバスターズに入ってます」(左:羽田一郎さん) 写真=編集部

 「草刈り大変だな」「担い手いないな」という困りごとから、芋井地区では2022年に「草刈りバスターズ」(草刈り隊)を結成することになった。780世帯、1830人が暮らす芋井地区には長野市の施策で住民自治協議会が設置されている。これを母体に、住民有志がやりたいことを実現する「いもいリビングラボ」が活動を始めたのが21年。それでできたのがバスターズだ。

 立ち上げから中心になってきた芋井地区住民自治協議会の羽田一郎さんと岸豊さん(元地域おこし協力隊)に草刈り隊のつくり方を聞いた。

取材対象者:長野県長野市芋井地区・草刈りバスターズ

『季刊地域』66号(2026年夏号)「草刈り隊のつくり方」より

どこの草を刈る?

 リビングラボで悩みとして挙がったのは、年に2回集落ごとにボランティアで行なう公道脇の草刈り。芋井には36の集落があるが、4~5世帯など小規模なところも多い。ある集落では、3km以上ある道沿いを10人で刈るそうで、高齢のひとり暮らしで刈り払い機を使えない人が増えて人手不足を感じるようになってきた。そこで草刈りの助っ人を組織化して、派遣できないかと考えた。

道路脇の草を刈る
道路脇の草を刈る(写真=芋井住民自治協議会提供、以下も)

仲間を集める

 とはいえ、人を集めようにも地元では「自分のところで手いっぱい」という声が大多数。リビングラボに協力している長野県NPOセンターのアイデアで、地域外の人を呼び込んで助けてもらおうと動き出した。

 まずは草刈りできる人を育てようと、22年に刈り払い機を安全に使うための「草刈りバスターズ養成講座」を計画。初心者にマンツーマンで実技指導をしてくれる人を募ると、11人が協力してくれることになった。

 講座は、別荘所有者や社会貢献活動をしたい企業の社員などに予想外の人気で20人の定員が埋まり、教えたほうも士気が上昇。翌年、草刈りのお助け部隊「草刈りバスターズ エキスパートチーム」が結成された。エキスパートチームは、自治協議会会長、副会長、芋井支所職員のほか、養成講座の卒業生もメンバーとなり、現在17人が所属している。人員を増やそうと養成講座は毎年実施。

→ここでも草刈り講習会・イベントを開催(『季刊地域』66号(2026年夏号)p8岡山県美咲町、同p23島根県雲南市)

県の支援金で購入した刈り払い機。収納ラックは手づくり
県の支援金で購入した刈り払い機。収納ラックは手づくり

いざ、活動開始!

 エキスパートチームは6~10月が活動期間。3年目の25年は、公道脇の草刈りを3集落でのべ5回手伝った。1回に2~3人が出動する。また観光協会から委託され、芋井地区内にある国立自然公園の草刈りも12回実施。多い時には10人ほどの参加があった。

  • 事務局…日時調整や当日使う道具の手配は、住民自治協議会の仕事として岸さんと羽田さんが担当。
  • 機械・保険…地元のメンバーは自前の刈り払い機を使用。住民自治協議会が地区住民全員を対象に保険に加入している。地区外のメンバーは協議会所有の刈り払い機を借り(無料)、保険はバスターズ事務局が手配する。
  • 労賃…時給1000円。刈り払い機を持ってきた人には燃料やチップソーを支給。
集落派遣での草刈り後に撮影。緑のビブスを着るのがエキスパートチームのメンバー
集落派遣での草刈り後に撮影。緑のビブスを着るのがエキスパートチームのメンバー

活動資金はどうした?

 草刈り労賃など人件費や燃料・チップソー代は、環境省の「地域循環共生圏づくり支援体制構築事業」を利用。地区外のメンバーが利用する刈り払い機20台や防具の購入には、長野県が実施する「地域発元気づくり支援金」が使えた。3年間の環境省の事業終了後は、草刈り隊を集落に派遣するサービスを有料化することや、行政に支援を求めることも検討中。

→道路の草刈りに使える支援制度(『季刊地域』66号(2026年夏号)p49)

けっこういる 草刈りやりたい!人たち」のコーナーには以下の記事も掲載されています。ぜひ本誌でご覧ください。

  • 刈り払い機講習会&草刈り王選手権 「草刈りできる人」はこうして増やす
  • 刈り払い機の使い方
  • 充電式刈り払い機と相性のいい刈り刃
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