本誌や『現代農業』などを携えて全国をまわる農文協職員が集めた元気な活動の数々をご紹介します。「ゆるがぬ暮らし」「ゆるがぬ地域」づくりに取り組む、全国各地の耳寄りな情報です。

一関市大東町の京津畑は、面積の大半を山林が占める山間地です。林業が盛んな地域でしたが、今は従事する人が大きく減っています。
自治会長を務める伊東光浩さん(68歳)は、長年精密機械の製造にかかわってきました。そこで地域の山をどうしたら資源として使いやすくなるかと考え、簡易製材機の開発に乗り出しました。
製材機は2022年に完成。丸太を載せる架台とガソリンエンジン(8.4馬力)、帯鋸で構成され、分解すれば軽トラックに載せられる設計にしました。スギやヒノキなど長さ4m、直径40cmの丸太まで対応。山に製材機を持ち込んで、切り出した丸太を現地で製材できます。
受注生産で価格は180万円前後。県内外の山主や林業関係者、福祉施設などから注文があり、すでに6台を製造しました。伊東さんは「全国の林業関係者に使ってもらいたい」と話します。
さらに、昨年はスギやヒノキをカンナで薄く削り取る経木製造機も開発。プログラム制御で誰でも板材から一定の品質で経木をつくることができるそうで、実用化を目指して改良を進めています。
市内では林業に携わる地域おこし協力隊員も増えているそうです。「これらの機械で一関市を盛り上げたい!」と、地域の山の活用に燃える伊東さんです。
文=伊藤(農文協)
『季刊地域』67号(2026年秋号)「直径40cmまでのスギ丸太に対応 国産の簡易製材機を開発」より