『季刊地域』のこのコーナーでは、本や映画のほか、全国各地の読者のみなさま、農文協の支部職員から寄せられた「ゆるがぬ暮らし」を応援するさまざまな地域情報をお伝えします。 webではその中の情報ターミナルから“ちょっとだけ”公開します。

情報ターミナル

米のない人生なんて……広がる「米Tシャツ」の輪

農文協東海北陸支部 石川悠紀

千 葉県市原市の道の駅「あずの里いちはら」には、背中に大きく「米」と書かれたTシャツがある。胸には「NO RICE NO LIFE(米のない人生なんてありえない)」の文字。デザインしたのは同道の駅で直売所責任者としても働く「半農半Tシャツデザイナー」の小畑麻夫さん (45歳)。2003年まで東京のアパレルメーカーで働いていたが、退職して千葉県いすみ市に妻と移住。空き家と田んぼと畑を借りて、夫婦が食べるのに必 要な米と野菜を自給している。
米Tシャツを制作したのは移住の翌年。手作業で育てたイネが最初の穂を実らせたとき、「田んぼを守ってきてくれた先人への感謝の気持ちを表現したい」と制 作を思い立った。半袖2900円、長袖3700円。地元直売所や飲食店のほか、インターネットでも販売し、2007年はテレビで紹介されたこともあり 1000着以上を売り上げた。

亀吉 小畑麻夫 ☎0470-86-6455 http://www.kamekiti-t.com/

世界初の米本位制地域通貨「おむすび通貨」が拡大中

農文協東海北陸支部 原田順子

今年5月1日、愛知県豊田市足助地区で米により価値を担保された「おむすび通貨」が誕生した。使える地域は伊勢・三河湾流域で、通貨単位は「むす び」。1むすびで無農薬有機栽培・天日乾燥の玄米0.5合と交換でき、飲食店、雑貨店など加盟店での支払いにも使える。米が古くなると価値が減るため、投 棄や貯蓄の対象にならない。
発行は「物々交換局」という共同事業組合。弁理士で代表を務める吉田大さん(39歳)を中心に、哲学者内山節さんを講師に迎えた勉強会に参加した4人で計 150万円を出資し今年3月に設立。玄米1俵3万円+240むすびで協力農家から買い取っている。同通貨は援農や環境保全、地域づくりボランティアに配布 され、農村都市交流にも一役買っており、加盟店もすでに50を超えている。10月末までは試験期間だが、以後は新たな基準で本格展開する予定だ。

物々交換局 http://greens-net.com/butubutu/

日本初の農業競技!?農業トライアスロン開催

三戸町農家 諏訪内将光

青森県三戸町で今年8月、障害物を乗り越えて野菜を獲得していく「農業トライアスロン」が初開催された。中山間地域である三戸の農業を元気づけよう と、住民で組織した実行委員会が主催。参加費は中高生300円、一般400円。中学生から年配者まで男女25人がさわやかな汗を流した。
コースは約1.5㎞の農道で、3台の軽トラからナス、ピーマン、タマネギを確保。キュウリの栽培用ネットの障害をくぐり、稲わらの山からトウモロコシを探 す。ゴール前では野菜を一輪車に移した後、もう一品追加してダッシュ。1位は八戸市から来た中学1年生の男子だった。野菜は同町認定農業者の会の会員が朝 収穫したもので、集めた野菜は持ち帰れる。男女の上位5人の景品も野菜1箱と野菜づくし。今後は畑での収穫や牧場での開催も考えている。

農業トライアスロン実行委員会 ☎080-1808-6975

往復1200㎞、20時間青年部の稲作出前授業

編集部

ワゴン車に乗り、神奈川県相模原市立大沼小学校まで片道600㎞。JA秋田ふるさと青年部(横手市)の出前授業は、今年で4年目を迎えた。秋田からの遠征が始まったのは、大沼小の斎藤浩先生(当時5年生担任)の「本物の米つくりを体験させたい」という電話から。
遠隔地での出前授業。青年部の篭谷亨部長は、自己紹介のビデオレターをあらかじめ学校に送ったり、青年部の「師匠」ひとりに、児童数名が「弟子」となる 「弟子入り制度」で互いの距離を縮めるなど、工夫にも余念がない。昨年は2.5アールの花壇を田んぼに転換。代かき・田植え、イネ刈り、そして収穫祭の3 回の授業を行なった。
この出前授業、じつは青年部の活性化にも一役買っている。相模原市に行けるのは限定10名程度。そこで毎回、面接を行ない農業に対する真摯な姿勢やプレゼン能力が試されている。

JA秋田ふるさと 営農経済部営農企画課 ☎0182-56-4105

成果は図書カードで還元!  地元スーパー発の食農体験活動

編集部

佐賀市内に3つの店舗を持つスーパー、アルタ・ホープグループは、地域貢献活動の一環で食育活動に力を入れている。2009年度は、取引先の納豆メーカーと地元農家の協力を得て、市内の小学校4校で「大豆100粒運動」を展開。10アールの畑で大豆を栽培(300
kgを収穫)し、納豆づくり、販売まで取り組んだ。
納豆の売上げは、一昨年から取り組んでいる「学校へ図書カードを贈ろうキャンペーン」も活用。
キャンペーンでは、アルタ店内の回収箱に集まったレシートの年間総額の0.1%を図書カードに還元し、市内の27小学校に贈られる(昨年度は総額81万 8000円)。今回、納豆700パック(1パック200円)を完売した開成小学校には、売上げの0.1%に参加賞の5000円を加えた5140円分の図書 カードが追加され、合計11万4000円分が今年4月に寄贈された。

アルタ・ホープグループ企画室 ☎0952-31-4283

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