大分県清川村(当時)の衛藤康晴さんは、本誌の前身「増刊現代農業」99年2月号『帰農時代』にこう書いた。「私は村役場で39年働いて8年前に退職した。役場に勤めていたあいだは、その半分以上、農業振興にかかわる仕事をした。そのなかで、なんといっても大きかったのが減反対策である。これは本腰でやらないと村はつぶれると思った」。
 衛藤さんは農家ではなかったが、「評論家的なことをいっても農家はついてこない」と農地を買い、自らさまざまな作物を栽培、出荷して、どうすれば転作が成功するかを農家に示そうとしてきた。
 退職後は物産センターや直売所「夢市場」の設立にかかわり、生産者の会会長も務めた。実際にお会いしたことはなく、今回、夢市場農場の取材の際「ぜひお会いしたい」とメールをすると、「その日は不在」と返事がきたが、そこには「81歳になりましたが現役です。身内がやかましいがやめられんです。桃の摘果袋かけ作業中です」とあった。
 本号で編集長職を離れますが、今後とも『季刊地域』を、農文協を、よろしくお願いします。[甲斐]

 久々に現地取材で羽を伸ばせるとはしゃいでいたら、酔っぱらい糸賀盛人の顔面パンチをまともに食らった旅でした。長年『現代農業』のデスクをやってきましたが、「農家を減らさない」はずっとテーマです。見識浅く不勉強なタイプで、ご心配おかけしますが、『季刊地域』で第2の人生スタートの気持ちでおります。どうぞよろしく。[百合田]

 農事組合法人KAMIX代表理事の近田利樹さんは自宅でエノキダケ20万ビンを栽培する「社長」でもある(36ページ)。KAMIXが人手のかかる園芸部門をあえて入れている目的は、「集落の一人ひとりが受けとるパイを多くする」ため。めざすは「農業経営ではなく、集落みんながしあわせな農村生活を送る農村集落経営」と明快だ。[阿部]

 どぶろくに小豆を入れると沸かないと、こうじ(62ページ)の取材中に教わりました。さっそく、500mlのペットボトルにどぶろくを分けてもらい、小豆を3粒。すると秋田から東京まで電車に揺られたにもかかわらず、ボトルはふくらみもしませんでした。お試しあれ。今号より『地域』編集部に加わりました。よろしくお願いします。[五十嵐]

 草食系男子の由縁か、先日、通勤途中、カラスににらまれてびびってしまった私。一方、取材先の山口市仁保地区(10ページ)では、田畑を守ろうと、高齢農家が野生のサルに臆することなく闘いを挑む。普段はみなさん温厚で、どちらかといえば草食系?も多い。でも「むらをあきらめたくない」という気持ちは一途なのか。何事も気迫だ。[蜂屋]

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