『季刊地域』のこのコーナーでは、本や映画のほか、全国各地の読者のみなさま、農文協の支部職員から寄せられた「ゆるがぬ暮らし」を応援するさまざまな地域情報をお伝えします。 webではその中の情報ターミナルから“ちょっとだけ”公開します。

すべて手づくりのステージ
おらほのファッションショー

農文協近畿支部 田村竜哉

青森県東北町の小川原地区では、昔のようにむらで老若男女が集まる機会がなくなり、存続できない行事も出てきていた。20〜40代の若手農家を中心に、むらに元気を取り戻したいと話し合い、まずは何かやってみようと2010年、「こがわら地域活性化協議会」(会長・小笠原勝紀、会員22人)を結成した。時代ごとの農作業着の移り変わりを見せたら面白いのではと、同年10月、「カッコイイ農業フェスタin東北町 おらほのファッションショー」を開催。収穫が終わった田んぼのなかにトレーラーでつくったステージの上で、ミノやモンペなど昭和10年代の農作業着から宇宙服のような未来の農作業着まで、会員16人がモデルとなって、つぎつぎと披露した。農家の女性たちがエア三味線ならぬ「スコップ三味線」も演じるなど、すべて手づくりのイベントに地域全体がおおいに盛り上がった。

こがわら地域活性化協議会 電話0176-56-5702

100年先を考える「林業女子」
フリーペーパーも創刊

編集部

2010年7月、京都の女子大生を中心に、林業を応援したい女性が「林業女子会@京都」を結成。メンバーは女子大生、建築士など女性約30人。ヘルメット・地下足袋・つなぎ姿で山仕事に汗を流す林業体験会の開催や、北山杉の家具開発にも参加するなど、課題解決に向けた現場主義を貫き、「山ガール」「森ガール」とは一線を画する。2月1日には読むと林業女子になれるフリーペーパー『fg』も創刊するなど大活躍だ。

きっかけは、代表で京都大大学院生の岩井有加さんのツイッター。林業サークルで山仕事を手伝っていた岩井さんの「次は『林業女子』が流行ったらいいな」というつぶやきに反響があり、京都で活動する林業女子を集めて会を結成。林業女子は林業関係者だけでなく、100年先を考えられる女子。そんな女子が増えたら林業は元気になると岩井さんは考える。

林業女子会@京都
http://fg-kyoto.jugem.jp/

買い物に困るお年寄りに
「宅配店マップ」を配布

編集部

香川県三木町は、高松市に隣接し人口は増加しているが、山間部には高齢化率50%以上の地域もあり、商店も減少している。そんななか町地域包括支援センターでは、買い物もままならない体の不自由なお年寄りたちの声を受けて、宅配してくれるお店を掲載した「宅配店マップ」を作成した。町商工会からの紹介や独自の協力要請で、58店の協力が実現した(町内55店、高松市3店)。

マップはA3判の両面刷りで、食料品、お弁当・仕出し、衣料品、出張理美容員など9項目に分類され、店名、電話番号、取り扱う商品・サービス、配達可能な時間・区域などを掲載している。配達料は大半の店が無料で、3割の店が購入金額に下限を設けていない。2010年9月に1200部印刷し、民生委員や介護支援専門員らを通して買い物に不便を感じている65歳以上の方に配布している。

三木町地域包括支援センター 電話087-891-3321

まさに総選挙さながら!
朝市のド派手な生産者ポスター

農文協普及局 保原 樹

JA大阪中河内・孔舎衙営農経済センター(東大阪市)が開設する朝市の生産者紹介が面白い。いまや直売所ではお馴染みとなった生産者の顔写真だが、この朝市は他とはインパクトが違う。

まさに選挙ポスターさながらの出来栄え。孔舎衙朝市クラブの15人全員に「エコ推進党公認」の文字が入り、氏名の傍には「新鮮野菜は夫婦の絆」「暗峠の頑固者」など、それぞれユニークなキャッチコピーが躍る。

「写真だけではつまらん。なんかおもろいことがしたかった」と、製作した同センター考査役の速水隆晴さん(58歳)。得意のカメラの腕を活かして現地で撮影、版下のデザインまで考えた。

はじめ乗り気でなかった生産者も仕上がりを見て「わしが死んだら、遺影にしてや」というほど。出前授業の自己紹介で使えば子どもにも大ウケする。選挙には出ないが、朝市生産者の支持率は伸びている!?

JA大阪中河内・孔舎衙営農経済センター 電話072-984-7728

厄介者が救世主に?
年6万個売れる「しかコロッケ」

農文協中国四国支部 山口裕美

兵庫県佐用町は10年前から野生のシカの被害が甚大となり、地元の猟友会によって年間600頭余りが定期的に駆除されている(シカの歯を役場に持っていくと、1頭につき1万円の補助金がでる)。

「厄介者」のシカだが商工会青年部はこれを逆手に2004年、「しかコロッケ」として商品化。シカは可食部位が少ないためミンチでの活用に着目した。捕獲されたシカは、町内の精肉店や食肉製品会社が猟師から1頭約5000円で買い取りコロッケに加工。商工会青年部が10店舗に卸している。

「しかコロッケ」は1個150円、昨年は6万個も売れて一躍、町の名物として注目されている。「しかTシャツ」や「しかステラ」などシカ商品が次々と生まれるなか、最近はなんと「しかアイス」まで登場。バニラソフトにハチミツともろみを使ったシカ肉のそぼろをトッピング。佐用でしか味わえない珍味と評判だ。

佐用町商工会青年部 電話0790-82-2218
http://www.hm.h555.net/~sayou/

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